開幕戦と中国GPではパスカル・ウェーレインが欠場し、代役として出場したアントニオ・ジョビナッツィもベル・ユーザーだったため、一時ベルは9人のドライバーを抱え、ベルのシニア・レーシングテクニシャンを務めるマイケル・オメントは大忙しだった。

ヘルメットの規格に関する変更はなかったものの、今シーズンのF1マシンがダウンフォースが増し、コーナーリングスピードがアップするため、各ヘルメットメーカーは軽量化を図ることで、ドライバーの肉体的軽減に貢献している。
シューベルトのサービスマンを務めるスベン・クリーターは「シェイプは同じだが、昨年と比べて150グラム軽量化している」という。「FIAによって規格は定められているので、ヘルメットの帽体(外殻を形成するシェル部分)を加工することはできないので、ヘルメット内部に詰められているライナーや内装を変えることで軽量化を実現したんだ」と語っている。
アライのサービスマンを務めるピーター・バーガーも「昨年より、100グラムから150グラム程度軽くなっている」と述べる。さらに「内装だけでなく、インナーを固定する接着剤の量を減らしたり、ペインティング(表面塗装)も見直した」という。
ちなみにアロンソがインディ500に参戦するため、F1を欠場するモナコGPではベル・ユーザーのアロンソに代わって、アライ・ユーザーのジェンソン・バトンが出場するため、勢力図はベル7人、アライ7人と再びイーブンとなる。