F1第21戦サンパウロGPで大逆転勝利を飾ったマックス・フェルスタッペン。逆境のなかでも冷静さを失わないフェルスタッペンの戦いをF1スイス在住のF1ジャーナリスト、マチアス・ブルナーが語る。
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レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、かつて私にこう言った。「F1レーシングの真のチャンピオンは、スロットルを戻すのが誰よりも遅い者ではない。強烈なプレッシャーのもとでも冷静さを失わず、どんなレースでも望みうる最高の結果を残せる者だ」。つまり、マックス・フェルスタッペンのようなドライバーということだろう。
マックスは10戦もの間、グランプリでの勝利から遠ざかっていた。メキシコでは、ランド・ノリスとのバトル中のドライビングに対して厳しいタイムペナルティを科され、ブラジルではエンジン交換の必要に迫られて、5グリッド降格を受け入れざるをえなかった。そして、そのブラジルの予選は、彼にとっては最悪のタイミングで赤旗が提示され、Q2敗退を喫した。
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