投稿日: 2025.01.04 06:53
更新日: 2025.01.04 06:55
更新日: 2025.01.04 06:55
F1コラム:F1が“コンタクトスポーツ”に変化した経緯。セナが始めた攻撃的な戦い方。安全性向上が皮肉な結果を招く
Peter Nygaard
ベテランモータースポーツジャーナリスト、ピーター・ナイガード氏が、F1で起こるさまざまな出来事、サーキットで目にしたエピソード等について、幅広い知見を反映させて記す連載コラム。今回は、安全性の向上とともに、F1が“コンタクトスポーツ”(相手との接触が可能なスポーツ)に変化した経緯を振り返った。
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F1世界選手権は1950年に始まり、その初期の数年間は、マシン同士が接触することはほとんどなかった。その理由は極めて単純で、当時、接触により命を落とす可能性が高かったからだ。1950年代から1960年代初頭のF1トップドライバー、スターリング・モスは当時のF1について、次のように述べていた。
「競争相手に衝突することで、相手と自分の両方の命を奪うかもしれない。そのリスクは非常に現実的だった」