今年も、シーズンオフテストがここで8日間行われた。ベストタイムは以下の通り。
1位 ライコネン 1分18秒634
2位 ベッテル 1分19秒024
3位 ボッタス 1分19秒310
4位 ハミルトン 1分19秒352
5位 マッサ 1分19秒420
最速ライコネンは昨年のハミルトンポールポジションタイム1分22秒000を更新、10年ウェーバーのポールポジションタイム1分19秒995も破った。さらに、過去のテストで09年にバリチェロが記録した1分18秒926も塗りかえている。
テスト走行距離は1位ボッタス628周、2位ベッテル591周、3位ハミルトン468周……。メルセデス移籍のボッタスがハミルトンより約800kmも多く走り込み、マクラーレン・チーム2台の合計距離以上をカバー。
あのテストでは、ウルトラソフトやスーパーソフトによってベストタイムが出ている。グランプリ本番では、昨年同様に硬い側のハード、ミディアム、ソフト(今季初めて)が供給される。そこで、シーズンオフテスト中のソフトでのタイムを独自集計するとこうなる。
1位 ライコネン 1分19秒267
2位 ベッテル 1分19秒341
3位 フェルスタッペン 1分19秒852
4位 マッサ 1分20秒084。
メルセデス勢はソフトで主にスティントランを実施、コンスタントに1分20秒台で周回。したがって、ベストタイムを直接比較できない。意図的にソフトでのパフォーマンスランを控えたのか、彼らは昨年も、こういう余裕ありげな行動をとった。
このオフのテストから類推するならフェラーリが優勢、メルセデスではボッタスが積極的、ハミルトンは例年のように「タイムは気にしない」態度がうかがえる。しかし、テストから本番になると変動するのがバルセロナ。
昨年テスト最速のフェラーリは予選3列目に後退、レッドブルが2列目に上昇、最前列メルセデスに0.680秒差まで接近。
冬のテスト時と春本番ではコンディションが変化、加えてオフバージョンからのマシン進化度は測り知れないものがある。60日間、4レースを経て戦力情勢に大変動が見られるスペインGP、ここにはいつもサプライズが起きる。