2025年は、ホンダとレッドブルの提携最終年だ。レッドブルとレーシングブルズがホンダのパワーユニットを搭載して走る最後の日本GPでは、レッドブルのホンダに対するリスペクトが込められたジャケットを発見。現地の様子をF1ジャーナリストの尾張正博氏がお届けします。
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さまざまなレース関係者やゲストたちが集った今年のF1日本GP。そのなかで、筆者にとって特別な再会だったのが元F1ドライバーの片山右京さん(左)と塩原恒夫アナウンサー(右)。筆者がF1の取材を開始した1993年に最初に番記者として密着したドライバーが右京さんだった。そして、その年にF1の実況を開始して、現場でご挨拶したのが塩原さんだった。ふたりとも、「日本人ドライバーがレッドブルのようなトップチームに乗る日が来るなんて……」と、感慨ひとしおの様子でした。
F1には10チームのホスピタリティハウスのほかに、F1のホスピタリティハウスもある。たまたま入って、カプチーノを頼んだら、こんなサービスが。
ダンディなこのおふたりは、左がマリオ宮川さんで、右が有松義紀さん。小林可夢偉がF1ドライバーだった時代にマネージャーを務めていた仲である。このふたりがタッグを組んで臨んだ2012年の日本GPでは、可夢偉が日本人として3度目の表彰台を獲得。日本人F1ドライバーにとって、いまのところ最後の表彰台となっている。なお、宮川さんは昨年まで角田裕毅のマネージャーを務めていた人物。鈴鹿で単独インタビューを行うことに成功した。その内容はメールマガジン『尾張正博エフワン限定便』に近日掲載予定なので、登録を済ませていない方はお早めに。
今年の日本GPはホンダがレッドブル・ファミリーと組んで戦う最後の母国グランプリ。ホンダのスタッフたちが着ていた白を基調にしたウインドブレーカーは、じつはレッドブルがホンダの意向を聞いてデザインして製作したものだった。マシンの特別カラーリングだけでなく、こういったところにも、レッドブルがいかにホンダをリスペクトしているかがうかがえる。
マクラーレン優勢な状況でシーズンが開幕するなか、下馬評を覆してのポール・トゥ・ウインを飾ったレッドブル・ホンダRBPT。ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎(トラックサイドゼネラルマネージャー)は、そのシーズン初勝利を鈴鹿で達成できたことを喜んでいた。
今年からF1の公式時計となったタグ・ホイヤー。その広告塔を務めるのが鈴鹿を愛したアイルトン・セナとマックス・フェルスタッペン。この日の勝利は、セナを彷彿とさせる鬼神の走りだった。天国にいるセナも喜んでいたに違いない。