10周目7位、21周目6位、26周目4位、30周目2位。観察し周囲の動きを見ながら上昇、31周目に最初のピットストップ。レギュラー・クルーではないがまずまずの8秒4、これから7回も繰り返す“予行演習”だ。佐藤も同じタイミングで入り、「F1同期生」ふたりは編隊を組んでいるかのようだ。

37周目、アロンソ1位へ。ロッシと佐藤でトップ集団を固めると後方でスコット・ディクソンの大事故が起きた。上位にいればアクシデント“不運率”が減るのがこの500マイルレース。20分の中断後、初めて先頭からリスタートするルーキーは気負わず落ち着いてこなした。
ロッシ、佐藤と連なり周回を重ねるアロンソ。途中ピットでフロントウイングをアジャスト、アンダー対策を施す。中間点100周目、エリオ・カストロネベス(シボレー)が先頭に出るがハンターレイ、ロッシ、アロンソがたちまち抜いていく。
佐藤が最速ラップ、流れが明らかに読みとれた。彼らアンドレッティ勢が主軸メンバーを形成、終盤に突き進むのは間違いない。アロンソも37~42周目、48~60周目、130~134周目、136~138周目、既に27ラップ・リーダーに立っている。
150周経過、いよいよここからだ。10番手以降でなりを潜めていた佐藤が再び最速ラップ。ピット前でアロンソのインサイドを突く。埃が舞う。ルーキーに抑え込まれた。
なおも仕掛ける。今度は抜いた。最後のステージに残るメンバーは二人のほか数人だけに絞りこまれた。そして168周目、最後のピットストップ(通常30~33周スティント)。ここから500マイルレース舞台の「おおとり」スプリント競演スタート。