☆3 ダニエル・リカルド
FP2でパワーユニットのトラブル発生、8周しかできないのは大きなハンデ。2強に対抗するにはセクター3の空力設定がポイント、そこにしぼり予選6位をしっかり確保。フォース・インディア勢とベッテルに追われるレース展開、3位を守るにはDRS検知点(9コーナー先110m)で寄せ付けないことだ。巧みにトラクションを活かし逃げ切った。ローダウンフォース仕様でソフトタイヤを50周以上ケアしたのも光る。

☆3 ランス・ストロール
18歳7か月13日、フェルスタッペンに次ぐ最年少入賞2位記録を母国GPで。前回の視点コラムに書いたようにチームのサポートを受け、結果を出した彼がこれからどう進歩するか。環境に恵まれているだけに2度目入賞がいつか注目したい(今年満員にしたストロール効果を含め☆をプラス)。

☆3 エステバン・オコン
初コースとは思えないくらいFP1から適切なライン、ブレーキングに衝撃をうけた。CS解説で申し上げたように、少しずつ壁際に接近するアプローチにミスはなく、ボトムスピードが目視でも上昇していくのが見てとれた。セルジオ・ペレスが相当意識したのは間違いない(テレメトリーで一目瞭然だから)。レース終盤にチームメイト・バトル勃発、「オコンおこってる」と直感。何度かラインを変えアピールしても突撃は自重する“怒ン”――。65周目、ベッテルとのサイド・バイ・サイドで安全地帯に避けるリアクションで対応。見せ場も演じた。

☆4 マックス・フェルスタッペン
ここはPPが変則の左側、1コーナーへの距離が近いから。レコードラインはやや右側で、グリッド位置によってはラバーグリップ度合いが微妙に異なる。だからスタートから1コーナーにかけて毎年ジャンプ・シーンがある。昨年はベッテル、今年は彼。

ホイールスピン・ゼロで猛加速、そのまま空いたアウト側に振り、ベッテルよりも奥のエッジ・ブレーキング(!)。軽い接触でフェラーリは翼端板を損傷、レッドブルのタイヤは無傷。この当たり方(当て方)はどちらも見切りがいいから可能なプレー、後方メンバーなら赤旗事態になっただろう。が、フェルスタッペン2位からあっけなくリタイア、もっと続きを見たい気にさせるドライバーなどそうはいない。