「フリー走行3回目の後、彼らはフェラーリに分があると思っていたかもしれないが、ルイスは予選で全力を出し切った」
「ドライバーたちは、毎回、土曜のたびに結果を出せるわけではないが、時として、何か本当に特別なものが必要とされるときに、『あの速さはどこから来るのか?』というような驚異的なラップタイムを叩き出すんだ」
「ルイスは確かにそうしたことができるドライバーだし、アイルトンもそうだった」
ロウは彼らふたりのスピードは同等だと認めながらも、セナとハミルトンのF1に対するアプローチには大きな違いがあると語った。
「性格の点では、彼らはまったく違う」とロウ。
「人々は(ハミルトンの)素行の数々を批判するが、実際のところ彼は本当に紳士的でフェアなレーサーだよ。頑なだがフェアだ」
「アイルトンについては、我々は良い人物だったと捉えようとする傾向がある」
「ほとんどの間、私はアイルトンと対抗する立場にいたため、彼を評価するのは難しい。あの頃、私はウイリアムズに在籍していて、アイルトンは我々が倒そうとしていた男だった」
「我々(ウイリアムズ)は、1992年についに(セナに)勝つことができたが、何年もの間、それは不可能なことだと思われていた。彼は容赦なかった」
「当時はよくあることだったが、彼はライバルを威圧するために、ありとあらゆる駆け引きを行った」

「先日そのことについてリカルド・パトレーゼと話をしていた。具体的には、いつどの機会だったのかは言わないでおくが、昔は予選でブロッキングしてもペナルティは出なかった。だから彼のところへ行って二度とこちらの邪魔をするなと威嚇しなければならなかったんだ」
「昔はそんな感じだった。今ではそいつに違反チケットを渡してもらえるがね!」
「今とはまるで違う世界だった。アイルトンは当時の流儀で競っていたんだ」