1976年のF1レースで命に関わる大事故に見舞われたラウダは、F1における安全性については一家言を持つ。彼は安全装置の必要性については疑問を持っており、F1のDNAに影響を及ぼすとして公然と非難している。
「FIAはF1をできる限り安全なものにしてきた。ホイールはよりしっかり装着されるようになり、外れて飛んでいく危険性はほとんどなくなった。ドライバーへのリスクは最小限になっている」
「我々は速いマシンで新しいファンをF1に呼び込み、観客との距離を縮めようと懸命に努力をしているところなのに、それを過剰反応で台無しにしてしまう」
「ハロより優れた解決策は必ずある。そうでなければ3種類ものデバイスをテストしなかっただろう。研究を続け、マシンの外見を損なうことのないものを見つけたら2019年に導入するというのが、最も合理的なやり方ではないだろうか」
「それくらいシンプルなことだ。あとで後悔するとわかっているものを、急いで導入する理由はない」とラウダは締めくくった。