「若手ドライバーにとっては厳しいことだが、彼らは適切なタイミングで適切な場所にいなければならない」とシュタイナーは英AUTOSPORT誌に対して語った。
「それしかできることがないんだ。今の状況ではシートを買うことすらできない」
「ミナルディが存在した頃のことを考えると、あのチームは下位でも満足だったのではないかと思う。彼らはドライバーを上位チームに送り出すという務めを担っていた」とシュタイナーは付け加えた。
「それが彼らのビジネスモデルで、うまくいっていたんだ。ドライバーを育成するという素晴らしいビジネスモデルだ」

ミナルディに在籍した経験を持つドライバーは、アロンソ、ウエーバーの他にも、ヤルノ・トゥルーリ、アンソニー・デイビッドソン、ジャンカルロ・フィジケラ、ジャスティン・ウイルソン、ステファン・サザランなど大勢存在する。
最近までこういった役割を果たしていたのはマノーだった。マノーは2016年のインディ500優勝者アレクサンダー・ロッシに、2015年にF1へ参入するチャンスを提供、2016年にはパスカル・ウェーレインとエステバン・オコンにも同様の機会を与えた。
今ではレッドブルのスター選手であるダニエル・リカルドは、ジュニア時代の2011年にHRTからF1デビューを飾り、翌年にトロロッソに移籍した。
「(HRTでは)彼が目立った成績を挙げることはできないと分かっていたが、そこで経験を積むことができた。だがそのチームはもう存在しない」とシュタイナーは嘆いている。