RBR「今のタイヤは上位勢よりもベターだ」
一方のメルセデスAMGは、シーズン前半戦に度々苦しんできたタイヤのオーバーヒートの不安を完全に払拭できているわけではない。ハミルトンはステアリング上に表示された警告メッセージにヒヤリとさせられる。
HAM「ダッシュボードに温度の警告が出ている」
MGP「温度は全てコントロールできている。ダッシュのメッセージは無視してくれ」
実はハミルトンの右リヤには軽度とはいえブリスターが発生しており、ピットウォールでは最後まで走り切るか安全策をとって交換するかの議論が繰り広げられていた。

依然としてベッテルを引き離すことができず膠着状態が続く29周目、フォース・インディア勢同士の接触でセーフティカーが導入されると、いよいよメルセデスAMGの不安はピークに達する。SC低速走行でタイヤ温度の扱いに苦労させられることになるからだ。
HAM「なんでSCを導入したんだ? 馬鹿げているよ」
MGP「デブリ処理のためだ」
HAM「デブリなんて文字通り全くないよ」
HAM「なんでこんなに遅いんだ。後ろに突っ込んでしまうよ!」