投稿日: 2017.10.04 11:13
更新日: 2017.10.04 13:22
更新日: 2017.10.04 13:22
F1 Topic:中止となったアロンソの渋谷イベント。警察との間に入って交渉した記者が事の顛末を語る
Masahiro Owari
3時間後にレースを控えていたから、そのとき筆者はあまり深く考えなかったが、レースを終えて、締切の原稿を日本行きの飛行機に乗る寸前まで書いた後、ふとアルベルトの言葉が蘇ったのである。
「日本語ができるスタッフがいないから、当日通訳など手伝ってくれ」
あれ、これってKIMOAの日本人スタッフは来ないということではないか。そうなると、もうひとつの疑問が湧き上がってきた。それは『アロンソ側は道路の撮影許可を警察に取っているのか』ということだ。
そこで当日、現地に向かう直前に、アルベルトにその点を確認すると「取っていない」と言う。これは大変だと、思っていた案の定、警察がやってきて事情を聞かれることになった。時は、集合時間まで、あと30分という段階だった。
イベントの集合時間まで、あと30分。しかし、渋谷のハチ公前にある派出所では、アロンソのマネージャーのひとりであるアルベルトとこのイベントを撮影する専属のカメラマンと数人の警察官たちの協議は続いていた。
警察官たちの主張は「道路の撮影許可が下りていない以上、イベントを許可することはできない」というものだった。当然といえば、当然である。じつは渋谷のスクランブル交差点は撮影許可を申請しても許可が下りない場所で、そもそもここでイベントを行おうとしていたこと自体が甘かった。