確かに今季のクビアトは絶不調で、ここまで54ポイントを獲得して選手権9位に付けているカルロス・サインツJr.に対し、今回のアメリカGPで10位に入賞したものの同19位と大きく見劣りしている。
しかもマレーシアと日本の2戦を休まされたことに対し、復帰したオースチンでチームに公然と不満をぶちまけた。そんなクビアトに、トスト代表とレッドブルのヘルムート・マルコ博士はすっかり見切りをつけたということなのだろう。
しかし彼らにとって誤算なのは、ガスリーに続く若い才能が今のレッドブルにはいないことだ。それもあって今回、一度はレッドブル育成プログラムから外されたブレンドン・ハートレーを引っ張り出してきたわけだが、クビアトに1秒近い大差を付けられQ1落ちを喫した。
それでも本人は、「ここまでで、クルマのことがずいぶん理解できた。とにかくハッピーな週末だよ」と、あくまで前向き。
しかも何もかも初めてづくめにもかかわらず、実にリラックスしている。メキシコ以降も参戦継続だと上層部から確約されているのかと、思わず勘ぐりたくなるほどだった。