フェラーリはトロロッソ勢にも後れをとって、キミ・ライコネンが7番手。さらにセバスチャン・ベッテルはフォース・インディアのセルジオ・ペレスを挟んで、9番手に沈んでいる。
ただし、ベッテルにはクイックラップで複数回コースサイドのガードレールに触れるということがあり、タイムはポテンシャルを正確に示したものではないのかもしれない。しかし逆の見方をすると、まだ予選本番のような真のリミットとは言えない走りで、ベッテルは少なくとも2度、リヤのコントロールを失った。そういう意味で、この市街地コースでフェラーリの挙動は、ドライバーにとって、かなり扱いづらいものとなっているのではないか。
前戦バルセロナで、フェラーリは対レッドブルでの敗因は予選で先行されたことと分析しており、居残りの合同テストで弱点の改善に努めた。つまり、改良パーツの投入も含めて、クルマを変えてきたということだ。まだ初日段階では、そのセットアップが煮詰まっていなかったのかもしれない。
フェラーリにとってだけではなく他すべてのチームに言えることだが、ここモナコだけに許される変則スケジュールは、予選日までに丸1日のインターバルが空く。その間エンジニアたちは、いかにクルマの最適なセットアップに思いをめぐらすことができるか。しかし、この1日がリカルドにとって不利に働くかどうかは、わからない。