ロス・ブラウンの提示した現在のエンジン案は決定案ではなく、議論や変更の余地があることをサフナウアーは理解している。
「既成事実ではない。まだ初回の議論と提案の段階だ。今後、我々はさらなる情報を得ることになると思う」
「パワーユニットのレギュレーションを最終決定するまで、あと1年ある。だから全員の情報を取り入れて、それがどこへ向かうのかに注目していよう」
発表された将来に向けてのコンセプト案では、パワーユニットの費用は今のところ提示されていない。興味深いことにサフナウアーは、フォース・インディアのような独立系のチームのために、より低く手頃な価格を強く求めている。
しかし彼は、コスト削減のためにブラウが提唱した“部品の標準化”という方策を認めていない。理論的には、低価格の実現と自由な開発とは両立しないように見える。
「価格がいくらになるのかは分からない。我々が最も知りたのはそこだ。より低い価格を望んでいるが、それがどうなるのかが我々には分からない。我々にとっては、そこが最も重要なことなのだ」とサフナウアーは述べた。