2016年には、当時のF1最高権威者バーニー・エクレストンが意外性のあるグリッドを作り出すことを強く望み、FIAは分刻みで最下位のドライバーがノックアウトされていく新たな予選形式を導入した。しかし、最も盛り上がるはずのQ3終盤数分にマシンが一台も走行しないといった状況となり、非常に評判が悪く、わずか2戦で廃止になった。
シモンズは適切なシミュレーションをしていれば、当時の批判やそれに続く恥ずべき事態を避けることができただろうと主張する。

「数年前に、今はもうF1に関わっていない誰かが、予選の手順を変えるのは良いアイデアだと思い込み、気まぐれで変更したことを覚えている人もいるかもしれない」とシモンズ。
「その際にはいかなるシミュレーションも行われなかった」
「IQの高い数人が、検討した結果、大失敗するだろうと考えた。それにもかかわらず推し進められて、案の定、大失敗した」
「そのようなことがどのようにして起こったのだろうか。我々はそんなことを繰り返すわけにはいかない」