・今後の伸び代十分のバージボード周辺
バージボードもメルセデス風に複雑化している。すでにメルセデスは昨年から、バージボードを何枚かのセグメントに分割することで、整流効果を向上させようとしていた。
「去年の技術規約が、バージボード周辺の変更に大きな制限を設けなかったおかげで、さまざまなアイデアが花開いた」と、ロウ。
「その流れは、今年さらに先鋭化するだろう。われわれも大きく変化させたが、まだこれで完成ということではまったくない。規約自体、まだ一年しか経ってないからね」


・全体的な洗練

FW41は全体的に洗練されたマシンで、最新トレンドにようやく追い付いたといえる。たとえばフロントウィングも、6枚エレメントが採用された。『Sダクト』ももはやカウル上に隆起は見られず、よりマシンに一体化したものとなっている。
FW41はノーズとモノコックの接合部分の裂け目が、かなり大きい。昨年型以上にそこで気流が剥がれる恐れが大きいだけに、Sダクトのパフォーマンスが向上している必要がある。
・生まれ変わったディフューザー
FW40では幼稚なレベルと言ってもよかったディフューザーも、大きく生まれ変わった。チーム発表の解像度の低い映像でも、水平垂直両方の仕切りが増え、輪郭がより角度の付いたものになっていることがわかる。さらにギヤボックスのケーシングも、アルミ製からカーボン製になったようだ。
