更新日: 2018.03.11 17:51
タイトル争いの大本命、圧倒的マイレージを稼いだメルセデス/全チーム戦力分析(1)
今年のメルセデスが低速コーナーでのトラクションが良くなっていることは、8日間のテストでもっとも軟らかいコンパウンドであるハイパーソフトを使用せずにベストタイムを記録していることでもわかる。
8日間のテストでのメルセデスの最速タイムはハミルトンの1分18秒400で、全体のトップタイムとなったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の1分17秒182から1.218秒遅れである。
だが、ピレリのマリオ・イゾラ(ヘッド・オブ・カーレーシング)によれば、「ウルトラソフトとハイパーソフトの差は0.7秒前後」あることを考慮すると、数字ほどの差がないことがわかる。
さらに新車W09 EQ Power+から、パフォーマンスに好不調の波があるといういわゆる『ディーバ気質』が取り除かれていることは、ロングラン安定した走りにも表れている。
じつは3月8日にトップ3チームがそろってレースシミュレーションを行っている。ボッタス、セバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペンだ。そのラップタイムを比較すると、メルセデスはフェラーリとレッドブルに対して、ロングランで0.4秒から1.2秒速いペースで周回していた。
エンジニアリング体制は昨年加入してきたジェームス・アリソンが2年目に入り、いよいよ本領を発揮。ドライバーも2年目のボッタスは昨年よりも上積みがあり、プラス要素しかない。
唯一の不安は、テストで軟らか目のコンパウンドを使用したときに発生させていたブリスター。タイヤの使い方が改善されれば、5連覇はかたい。