投稿日: 2018.03.17 09:00
更新日: 2018.03.16 18:26
更新日: 2018.03.16 18:26
トロロッソ・ホンダの出足は順調。常時入賞争いも可能か/F1オフシーズンテスト総括(4)
Shin Yasui
となれば、もうひとつの課題はパワー。だが、これについて現状、何も語れるものはない。ホンダに限らず、他社もすべて走らせていたのは『テスト仕様』に過ぎず、パワーユニットの真の優劣が明らかとなるのは開幕戦、それもフルに出力を絞り出す予選となってからだ。
ただ、ドライバーたちの評価は総じて悪くない。昨季にチームが搭載していたルノーとの比較になるのだが、「ドライバビリティは、これまでに経験したことがないほどいい」。
そうしたホンダ上昇気運の間違いなく後押しとなっているのが、新パートナーのトロロッソだ。レッドブルのセカンドチームであり、これまでの彼らの活動歴のなかで今回のホンダとの契約のような『ワークス待遇』は一度もなかった。つまり、トロロッソにとっても今回の提携は、チームレベルを飛躍的に高めるチャンスなのだ。
その意味で彼らはホンダの要望に対して聞く耳を持ち、献身的に新型車『STR13』の設計に反映させたとも言える。一見して、前年型よりもパワーユニット関連の冷却面に充分な配慮が成された造りだ。自分たちのエゴには走らず、まずシャシーの側からも、信頼性を高める手法に動いた。この協力関係に、昨年までホンダが経験した『重苦しさ』はない。
テスト期間中のタイムもまずまずで、新生トロロッソ・ホンダは常時入賞争いが可能なポジションにはありそうだ。そして、このパートナーシップ1年目はレッドブルも注視している。ルノーとの契約は今季で切れ、次なる選択肢としてホンダはあるのか。
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