常に正直なリカルドは、幅が広くなった昨年のマシンと新ピレリタイヤの特性に、なかなか対応できなかったと述懐している。そのため頻繁にセットアップを変え、それでも満足の行く挙動が得られず、時にオーバードライブに陥ったとも言う。その間にフェルスタッペンは、着々とF1マシンの経験を積んでいった。

もし今季、獲得ポイントもレース内容もフェルスタッペンに劣るようなことになれば、チーム内のリカルドの地位はかなり危ういものになるだろう。一方でレッドブルとの契約は今季いっぱいであり、リカルド自身はメルセデス(あるいはフェラーリ)への移籍の意思を隠していない。
しかしハミルトン、あるいはベッテルが同意しなければ、不本意ながら残留する他ない。そしてどちらの選択肢を取るにしても、もしチームメイトに負けるようなことになれば、彼の商品価値は一気に下落してしまうのである。