Mineoki Yoneya

F1バルセロナテスト:ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)

 昨年9月という遅い時期でのパワーユニット決定から大幅な見直しをしなければならなかった車体は、妥協を強いられたがために他チームと比べて理想的な性能とは言えない部分もあるようだ。しかし昨年ドライバーが苦しんだコーナーへのターンイン時のリヤの不安定さはリヤエンドの刷新によって解消できており、マシンに対して自信を持って攻めることができるというのがドライバーたちの笑顔に繋がっていた。

 パワーユニットは過去3年間の教訓からまず信頼性重視のコンサバティブなスペック。そのため性能に直結するICE(内燃機関)やTC(ターボチャージャー)は昨年型と大きく変わってはおらず、出力はまだ昨年の最終戦レベルだという。

 しかしトロロッソの車体に合わせて吸・排気系をモディファイしたところ、それだけで10kW(約13.6馬力)も出力が向上したというから、これまで車体に合わせて我慢していた部分があったことも事実だ。

 さらに第2期F1を知る浅木泰昭体制に変わって栃木県にある研究所『HRD さくら』では攻めの開発が進められており、その性能と信頼性が確認されれば、1基目を7戦使い終わるまでの早い段階でアップデート投入ということも考えられる。

 開幕戦の時点では、トロロッソ・ホンダが置かれた状況は決して容易なものではない。従来以上に熾烈な争いが繰り広げられる今年の中団グループの中で、3強チーム以外の『残り4席』を争うQ3進出やポイント獲得はそう簡単ではないだろう。しかしシーズン中盤以降に向けて最も大きな伸びしろを秘めているのがトロロッソ・ホンダであることもまた事実だ。

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