「フェラーリを簡単に見限ることはできないと思う。最近は確かに苦戦しているし、どうやら早々に2017年のクルマの開発に主力を移したようにも見える。それでも、あれほどの規模のリソースと、あれほど強い情熱を持ったチームを侮ることはできない。それが私の見方だ」
とはいえ、ウォルフも、当面はレッドブルがメルセデスに最も近いライバルになると考えている。そして、クリスチャン・ホーナーの率いるこのチームが、夏休み明け以降もプッシュしてくるだけでなく、今季の好調さを礎にして来年も力を伸ばしてくると予想する。
「(レッドブルを)恐れているわけではない。私たちの予想は、ハンガリーではひどく苦戦し、レッドブルが良いパフォーマンスを見せるというものだったが、実際にはその反対になった。メルセデスの競争力はきわめて高く、それはシルバーストンでも同様だった」
「ホッケンハイムも厳しいレースになると思われながら、そうはならなかった。要するに、いつでも明快に読みきれるほど、状況は単純ではないということだ。来年、彼らはさらに力をつけてくるだろうし、今季の後半戦でも油断はできない。それは間違いないと思っている」
「私がずっと言い続けているように、ひとつのチームがほとんどすべてのレースで勝つというのは、きわめて特殊な状況だ。私たちは、すでにこれを2年半も続けてきたが、今後もずっと続くとは思っていない」