
「勝つためにどうすべきか。レッドブルが、ルノーとわれわれを天秤にかけているのは至極当然のことで、われわれもレッドブルと組むからには責任がある。勝つための準備が万全かどうかを判断しなければならない」と山本部長は続けて以下のように語った。
「私たちはマクラーレンとはいい勉強しました。もともとマクラーレンは優れたチームで、ワールドチャンピオンも当時は2人いたわけですから、そこと組んだことは間違いではなかった。でも、ホンダの準備ができていなかった。お互いのレースに対する準備の違いが、すれ違いを生んでいってしまった」
「その過ちを繰り返してはならない。われわれは今でも、まだ4番目。われわれも勝ちたいけれど、今年も勝っているレッドブルと仕事するということは、本当に覚悟がいる決断となります。その点は、マルコさんとも理解を深めながら協議を進めています」
レースは相手がいるため、勝てるかどうかは自分たちだけでは判断できない。いまホンダが考えなければならないのは、『勝てるのか?』ではなく、『勝つためにどうすべきか?』。そのために、レッドブルと組むことは最善の選択であり、たとえそれで2019年に勝てなかったとしても、それを責める者はいないだろう。