アグレッシブでありながら、冷静さを持ち合わせ、精神的余裕が大きいところがアロンソの強さであるとチームは述べている。
「決勝スタート前には、瞑想したり、音楽を聞いたりなど、集中するためになんらかの行動を行うドライバーも多いが、アロンソはエンジニアたちといつもどおりに過ごしていることが多い」とマクラーレン。
「F1で限界を追い求めているときの感覚を愛するアロンソが、レース前にこういった冷静なアプローチをとるのは矛盾しているようにも思える。しかし彼の性格にはさまざまな面がある。冷静にあらゆることを計算する部分が常に激情を抑制する。そこに鋭い知性が加わり、F1史上最も完成されたドライバーのひとりが出来上がるのだ」
「大部分のドライバーがドライビングに全神経を集中しなければならないが、アロンソの思考能力には余裕があり、走りながら他のさまざまな問題について考えることができる。そこが他のドライバーと異なるところだ」

レースエンジニアのマーク・テンプルは言う。
「彼はこれまで私が一緒に働いたなかで最も知的なドライバーだ。知性と天性の卓越した才能が同居している。この組み合わせは極めて強力だ。彼はクルマを走らせながら、同時にたくさんのことができる。膨大なデータを分析し、常に戦略について考えているのだ」