autosport web / Translation: Yasuo Miyake/AKARAG

 ダニエル・リカルドは左のリヤのスーパーソフトタイヤがひどいブリスターを起こしたため早々に上位争いから離脱し、その後エキゾーストの破損でリタイアした。一方のフェルスタッペンは、タイヤを長持ちさせることに努めた。デグラデーションに関係するコーナーでは巧みな走行をしつつ、それ以外の部分ではペースを上げたのだ。

「信じられない走りだ。彼は左のリヤの温度を、右のリヤよりも低く保っていたのだ。そして、その左のリヤこそが今回あらゆる負荷を受けたタイヤなのだ」とホーナーは話す。

「今日は暑い日だった。最後のふたつのコーナーで受ける負荷、そこでタイヤにかかるエネルギー量は相当に大きかったはずだ」

「今日のマックスは、そこで本当に抜け目のない走行を見せてくれたのだ。ふたつの右コーナーではスピードを落としつつ、他の部分でタイムを稼いだ。真に円熟のドライビングだった」

 ホーナーはフェルスタッペンの勝因について、1周目でライコネンをかわした走りに加えて、メルセデスがバーチャルセーフティカー(VSC)の時間帯にハミルトンをタイヤ交換でピットインさせなかった戦略ミスを挙げた。

 このミスは、同じ時にレッドブルが自信をもってドライバーふたりをピットインさせたこととも結びつき、その後の戦いをフェルスタッペンにとって有利なものとした。

 ホーナーは、一般的にはVSCにおいてマシンをピットに戻すものであるのに、今回メルセデスが決断しなかったことに関して、「驚いた。あれは当然ピットインすべき状況だった」と語った。

「だが、接戦においてチームのドライバーをふたり同時に戻すという決断は確信をもって行わなければならない」

「我々のスタッフはピットレーンで一番の精鋭揃いだと一点の疑いもなく言える。度胸が求められる指示だったが、正しかったし、それが結果につながったのだ」

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