投稿日: 2018.08.07 12:08
更新日: 2018.08.07 12:12
更新日: 2018.08.07 12:12
【アロンソ密着F1コラム】もう一花咲かせたい元王者。リカルドレベルの電撃移籍はあるのか
取材・文 柴田久仁夫
Kunio Shibata
ハンガリーGP終了直後、今度は「ダニエル・リカルドのレッドブル離脱」という、とんでもないニュースが舞い込んできた。
ここでもまたザック・ブラウンが「われわれもリカルドと交渉していた」と、得意げなコメントを発表していた。話をしていたことは事実かもしれないが、さも有力な移籍先だったかのように吹聴するのは、あまり褒められた言動ではない。
リカルドのルノー電撃移籍は、一見するとアロンソの今後にはあまり関係ないように見える。しかしアロンソが今も現役を代表する逸材であることは確かであり、あの時代遅れのマクラーレンの車体でチームの獲得ポイントのほとんどを稼ぎ出し、フォース・インディアを選手権6位から引き摺り下ろす寸前まで来ているのは、まさにアロンソの奮闘のおかげに他ならない。
なのでリカルド離脱に関連して、古巣フェラーリへの復帰、あるいはレッドブルへの移籍の話も出てきたりした。これまでの経緯を考えれば、正直可能性は非常に低い。しかしリカルドのルノー移籍も、ほとんどのF1関係者にとっては青天の霹靂だったのである。
アロンソは、2019年以降の去就についてまだ明確な意思を示していない。とはいえマクラーレンが来季大きく飛躍するとは、アロンソ自身確信できていないはずだ。最近の上層部の迷走には、内心かなりうんざりもしていることだろう。インディやWECへの転身の話が出ているが、このまま輝けずにF1を去ってしまうには、あまりに惜しい才能である。
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