F1 Topic:2018年からのホンダ田辺豊治TD体制にベルガーも太鼓判「あいつに任せておけば大丈夫だ」
「連絡事項を確認するだけです。木曜日はグランプリの週末に向けた連絡で、金曜日からは翌日の連絡事項です。トラブルがあったときはそのことを。なかったときでも、ちょっと気になることや翌日に向けて注意すべきことをみんなで共有しています」と田辺TDはミーティングの意図を語る。
もうひとつの改善は、準備のあり方の見直しだ。例えば、F1第7戦カナダGPの土曜日のフリー走行3回目でピエール・ガスリーのパワーユニットに問題が発生したことがあった。セッション終了1時間後にトロロッソのガレージを確認に行くと、パワーユニットは車体に搭載された「まま」だった。
2017年までのホンダだったら、フリー走行3回目後から交換作業を開始した場合、ユニットごとの交換だったとしても1時間以上はかかっていた。そのため、筆者は交換されずに、パワーユニットが搭載された「まま」だと勘違いしたのだ。
しかし、実際にはこのときすでに交換し終えていた。それはホンダのあるスタッフも「昨年だったら、あのタイミングで交換となったら、予選までに間に合うどうか微妙なタイミングでした」と語っていたほどだった。
今年に入って、交換作業が早くなったことについて田辺TDは次のように語った。
「可能な限りの準備をしています。想定外のパワーユニット交換が発生しても、できるだけ走行時間を無駄にしないよう、事前の準備のあり方を見直しました。また、パワーユニットを交換するという作業は車体側と大きな関係があるので、チーム側ともどうしたらよいかを話し合いました」
かつて、ともに戦った元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは言う。
「タナベはとても優秀なエンジニア。あいつに任せておけば大丈夫だ」