更新日: 2018.09.18 18:24
【F1シンガポールGP無線レビュー】ハミルトンの走りをチームが称賛。「なんて素晴らしいドライブだ」
13周目、フェラーリ勢はハミルトンの無線を「ライフが残っていない」と聞き違えてベッテルに伝えるが、「僕は信じない!」「あぁ、我々もだ」と信じなかったため大勢に影響はなかった。
後ろでハミルトンの走りを見ているベッテルには、そのタイヤがタレていないことははっきりと分かっていたのだ。逆にメルセデスAMGは14周目にベッテルがピットインするのを予期していた。
MGP「第1スティントはもうそんなに長くないと思われる。ギャップは2.2秒、VETのペースは45.3だ」
HAM「タイヤはまだGoodだ」
MGP「ストラット10、VETがピットレーンに入ってきた」
ここでハミルトンはペースを上げて対抗。タイヤはまだタレてこなかったが、メルセデスAMGは確実にベッテルの前でコースに戻って前後関係を確定させるために翌15周目にピットインを指示した。
HAM「タイヤのフィーリングはまだ良いよ」
MGP「BOX、BOX。PER(セルジオ・ペレス)の前、フリーエアでピットアウトできる」
セルジオ・ペレスに引っかかったベッテルを尻目に、ハミルトンは悠々と実質トップでピットアウト。ベッテルは17周目にピットインしたフェルスタッペンにまでオーバーカットされ、完全に作戦は裏目に出た。
それどころか、ここで選んだウルトラソフトが数周で「最後まで保つとは思えない」というフィーリングで、2ストップ作戦のプランCを検討しつつもペースを抑えて最後まで保たせるという守りのレースを余儀なくされることに。この時点で優勝のチャンスはなくなってしまった。
ハミルトンはソフトタイヤのフィーリングがあまり気に入っていなかったが、2位フェルスタッペンも同じタイヤだった。
HAM「このタイヤはあまり良くないよ」
MGP「VERがVETをアンダーカットした。まだ2台がピットインせず前を走っている。RAI(キミ・ライコネン)は46.2」
HAM「タイヤは?」
MGP「VERはソフト、VETはウルトラソフトだ。VERは45.9、ギャップ4.6秒」
25周目、メルセデスAMG勢は「必要ならストラット6を使っても良いぞ」とペースを上げるための支援策を提示する。ソフトタイヤはフロントの熱が逃げやすく、それがグリップ不足の原因になっていた。
しかしセーフティカーが導入された場合にはリスクなくピットストップができる状況だったが、ハミルトンはソフトタイヤのままで大丈夫だとチームに伝えた。
MGP「もしSCが入ったら新品タイヤに交換する? そのまま行く?」
HAM「今のところバランスは悪くない。今だったらステイアウトだ」
MGP「了解。また後で改めて話そう」
HAM「リヤが少しナーバスだ」
MGP「了解。データ上は全てOKだ」
36周目、改めてボニントンは確認をするが、ハミルトンの気持ちに変化はなかった。
MGP「まだステイアウト? 気持ちは変わっていない?」
HAM「タイヤが冷えていなければとても上手く機能してる。ステイアウトするよ」
MGP「了解。トラクションマトリックスに注意しろ。ホイールスピンがその(リヤが不安定という)感じを与えている」
HAM「僕はフロントタイヤもセーブして走っているよ」
MGP「OK、良い情報だ。前の周回遅れは争っているから注意しろ。トラフィックに当たるからストラット3」