更新日: 2018.10.07 23:00
トロロッソ・ホンダ F1日本GP密着:タイヤのブリスターに悩まされた2人のドライバー。かつてない規模の応援への感謝と心残り
しかし、29周目にピットインし、タイヤを交換してコースに復帰すると、セーフティカーラン中の5周目にミディアムタイヤに履き替えてロングランしていたマーカス・エリクソン(ザウバー)の後ろに回ってしまう。
「たぶん、アンダーカットされてしまったんだと思う。僕には全体の状況がわからない。僕はタイヤの状況をエンジニアに伝え、ピットストップの判断はチームが行った。結果的に、ピットストップを引っ張りすぎた形となった」
それでも、ガスリーはコース上で2台のザウバーをオーバーテイクし、33周目にエリクソン、続く34周目にはシャルル・ルクレールを抜き去り、再びポイント圏内を走行する。しかし、ザウバー勢2台をオーバーテイクするのにタイヤを酷使したガスリーのリヤタイヤはハートレー同様にブリスターが発生。入賞まで残り4周というところでサインツJr.にオーバーテイクを許し、ポイント圏内からひとつ順位を下げる11位でフィニッシュした。
「終わった後で戦略について言うのは簡単だということはわかっているけど、それでも今日はもっとうまくやれたかもしれないから、今後に向けてしっかりと分析したい」
残念な結果に終わったガスリーだが、ホンダのホームコースである鈴鹿で受けた温かい応援には感謝していた。
「トロロッソ・ホンダのTシャツやキャップに身を包んだファンをこれほどサーキットで見たのは初めてだ。スタンドからの声援もセバスチャン・ベッテルよりも多かったんじゃないかな。だからこそ、そんなファンにポイントをプレゼントしたかった。だから、今はとても残念な気持ちでいっぱいだ」
10位のサインツJr.がチェッカーフラッグを受けた後、ブリスターを抱えて帰って来た2台のトロロッソ・ホンダ。レースを終え、コースを1周する彼らに鈴鹿のファンは惜しみない拍手を贈っていた。