■「アロンソは自分より速い車と戦い、不可能と思われた入賞果たす」
今回10点満点の評価がなされたのはアロンソひとりだった。アロンソはアップグレードされたパワーユニットにトラブルが続き、予選で1周も走ることができず、最終的にエレメント交換により60グリッド降格のペナルティを受けて最後尾22番グリッドからスタートした。
しかしスタート直後の事故やクラッシュによる赤旗などによって訪れた、ポジションアップのチャンスを巧みに生かし、最終的には7位入賞を果たした。
「アロンソは、見事な名人芸という他ないパフォーマンスを発揮した。最後尾グリッドからのスタートだったため、ポイント獲得のチャンスは皆無だと考えられていた。しかし序盤の混乱を巧妙に避け、幸運を戦略に生かして4位まで上がった」と寸評に記されている。
「その後、自分より速いマシンを相手に大変な困難を強いられながら、ポジションを守るために必死に戦った」
「ルイス・ハミルトン、セバスチャン・ベッテル、セルジオ・ペレスには抜かれてしまったものの、フェラーリ1台(キミ・ライコネン)と2台のウイリアムズに、彼らよりも遅いマシンで勝ってみせた」

チームメイトのジェンソン・バトンは予選Q3に進出、9番手を獲得。しかし決勝では1周目にパスカル・ウェーレインに追突され、早々にレースを終える結果になった。
「ホンダエンジンが大きくアップデートされたものの、ベルギーでのMP4-31はトップ10に入れる力を持ったマシンではなかった。それにもかかわらず、バトンは自身で『キャリアベストのひとつに入る予選ラップ』と表現するほどの渾身の1周で、9番グリッドを確保した」
「彼は決勝で非常にいいスタートを切ったが、不運にもラ・スルスでポジションを落とし、レ・コームでケビン・マグヌッセンと激しいバトル中にウェーレインにヒットされ、早々にレースを終えなければならなかった」