Masahiro Owari

──具体的にF1で何をやりたい?
山本尚貴:レーシングドライバーなので、レースドライバーになることですが、自分が置かれている状況を考えるとそれは簡単ではないことはわかっています。

 でも、僕はこれまで自分からF1に乗りたいというアクションを起こしてこなかった。それによって、チャンスは減ってしまった。でも、今はまだ1席空いている。可能性は高くはないかもしれないが、もしかしたら、つかめるかもしれない。だったら、その可能性に賭けてみたい。

──30歳という年齢とヨーロッパでのレースが未経験という点に関しては、どう考えていますか?
山本尚貴:やってみないとわからないというのが正直な気持ちです。やる前からできないと言えるわけがない。まったく英語ができなかったら、JB(ジェンソン・バトン)とチームメイトで一緒に仕事なんかできないですよね。

 ただ、もっと語学力を高めなければならないことも自覚しています。もちろん、30歳だとか、海外の経験がないとか、ピレリタイヤの経験がないとか、いろいろ不安な要素がないとは言いませんが、逆に30歳になったからできることもある。

 30歳になって失ったもの、衰えたものがあるかもしれないけど、その年齢と経験があるからこそ、若いドライバーが持っていないものを手に入れたのも事実。

 今回F1に来たら、スーパーGT時代に一緒に仕事したエンジニアさんが何人かいました。(日本人が海外でレースするときは)言葉の壁というネガティブな面もありますが、逆に日本人のエンジニアへ日本語で細かいニュアンスでやりとりできるというポジティブな面もある。

 そうやって考えると今の僕にしかできないこともある。だから、できないことを考えるより、できることを前向きに考えていきたい。

──スーパーライセンスはこれから申請するのですか?
尚貴:まだ細かいところを詰めなければなりませんが、取れる権利があるのであれば、取りたいと思います。

2018年F1第21戦アブダビGPの現地を訪れた山本尚貴。次期日本人F1ドライバーへの期待が高まる

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