autosport web / Translation: Yasuo Miyake/AKARAG

 ロウによれば、スタッフの入れ替えは2019年にかけて続くという。

「必要なのは組織改革だが、その成果はすぐには表れないだろう。ウイリアムズは、これまであまりに凝り固まっていた」

「我々はF1で3番目に古いチームだ。スタッフの一部は長年チームとともに働いているが、そのことは我々にとって欠点にもなり得る」

「時には新鮮な血を入れる必要もある。新たな取り組み方を導入できるだけの、正しい知識を持った熟練スタッフがチームにいなければならない。我々は今、その行程を進めている最中なのだ」

「様々なことを根底からひっくり返している。私の考えでは、完璧な組織など存在しない。だが幸運なことに、チームには正しい基盤が存在している」

 近年のチーム活動を制約する要因のひとつが、資金不足だ。2年前から費用を投じてきたカナダ人実業家で億万長者のローレンス・ストロールは、2019年からレーシング・ポイントF1のオーナーとなるためウイリアムズを去った。またセルゲイ・シロトキンを支援していた大口スポンサーのSMPレーシングも手を引いている。

 さらにタイトルスポンサーであるマルティーニとの契約も2018年末で終了するが、不足分の一部は、2019年にウイリアムズのレースシートでF1復帰を果たすロバート・クビカを後援しているポーランドの石油企業PKNオーレン社から新たに多額の資金提供を受けることで補える予定だ。

 だが、ロウは近年のチーム低迷の要因を資金不足だけに帰するつもりはない。

「投資だけが問題なのではない。ワークフローや設計や、企業文化の問題でもある。ウイリアムズではそれらの要素も変わりつつあるが、時間はかかる」

 最後にロウは、将来的にウイリアムズが世界選手権でトップに返り咲けない理由などないとも付け加えた。

「チームには経験豊富で仕事に忠実な人々がいる。素晴らしいマシンファクトリーがある。土地も建物も自前で保有している。すべてのF1チームが我々と同じ状況にはない。それに、最高クラスの風洞もある。材料はそろっている。あとは我々がそれらをどう使うかだ」

この記事は国内独占契約により F1i 提供の情報をもとに作成しています

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