ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、メルボルンで次のように語っていた。
「エクソンモービルさんとは昨年からトロロッソで一緒に仕事を開始しています。燃料とオイルに関して基礎開発を行い、燃料に関しては燃焼系、オイルに関しては耐久性とフリクション(摩擦)をうまくバランスをとる開発を行ってきました。オイルに関しては、昨年もアップデートできましたが、残念ながら、燃料に関しては大きなアップデートができませんでした。ただ、一緒に開発をやってきたデータはあり、それが1年間蓄積したことで、今シーズンは初戦からオイルだけでなく、燃料も新しいものを投入しています」
エクソンモービルのデビッド・ツルサキ(グローバルモータースポーツ・テクノロジーマネージャー)によれば、パワーユニットに合わせて燃料の成分の配合を変えることは、別の意味で重要となっていると言う。
「現在のF1はレースで使用できる燃料量が制限されています。パワーユニットの燃焼スタイルに合った燃料の開発すれば、燃費は向上し、ひいてはクルマ全体のパフォーマンスアップにもつながります」
つまり、ホンダが今後スペック2やスペック3と、パワーユニットを進化させていくのと同様、エクソンモービルの燃料と潤滑油も新しいものが投入されるとツルサキは言う。
ホンダの田辺TDもエクソンモービルの開発に期待を寄せる。
「今後もエクソンモービルさんと燃料と潤滑油の開発を続け、順次、最新のものを入れていきたい」