ただ、この勝利に問題がなかったわけではない。ウォルフが“ぎりぎりのブレーキ”と呼んだレース中のブレーキの問題に、ロズベルグとハミルトンは対処する必要があったからだ。

ロズベルグは結局、レッドブルのダニエル・リカルドの猛追を0.488秒差で交わしてトップチェッカーを受けた。
「レース終盤に追い上げられたときは難しかったね。序盤は全てが制御下にあったんだ。だからちょっとうまくやるくらいでよかったんだよ」
「ブレーキをこんな風に管理しなくちゃいけなくて、パフォーマンスが犠牲になったんだ。難しかったよ」
「でもこのトラックはマシンを限界まで攻めなきゃいけないから、こうなることは分かっていたんだ」
「最後のバトルがあったから、この勝利はより特別なものになったよ。最後の数周はマシンから限界を引き出して本当にうまく走る必要があったんだ。あと2周というところでリカルドが僕を捉えそうになっていたからね」
「だからできる限りのベストラップを走る必要があった」