更新日: 2019.06.10 08:48
「彼らにレースを奪われた」。ベッテル、ペナルティで勝利を失い怒り収まらず。フェラーリは控訴の意志を示す
ベッテルは、チェッカーを受けた後には、マシンを所定の場所に停めず、インタビューを拒否して立ち去った。パルクフェルメに停められたハミルトンのメルセデスの前に置かれた「1位」のボードを外して、自分のマシンを停めるはずのスペースに置き、メルセデスの前に「2位」のボードを置くといった行動で抗議の気持ちを示したベッテルだが、チームの説得で表彰式には出席した。
![2019年F1第7戦カナダGP ペナルティで勝利を失ったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、マシンの順位ボードを入れ替え](https://cdn-image.as-web.jp/2019/06/10082315/19R07CanSu-Vet-SUT1-660x440.jpg)
ポディウムで受けたインタビューにおいて、ベッテルはこう語った。
「レースは本当に楽しかった。ファンを喜ばすことができたと思う。彼らが応援してくれているのが分かった」
「レースを通して、ルイスの方が少しペースがよかった。それでも前の位置をキープし続けることができた」
「その他のことについては、もう十分話したと思うから、彼らの考えを聞いてくれ。僕らは素晴らしいショーを披露したし、ルイスもリスペクトしてくれた」
表彰台に上るハミルトンに対し、観客からブーイングが起こり、「僕が決定を下したんじゃない。どうして僕がブーイングを受けるの?」とハミルトンが言うと、ベッテルは「皆、ルイスにブーイングすべきじゃないよ。ブーイングするなら、このおかしな決定についてやるべきだ」と語った。
「僕らは今日、勝利に値する仕事をしたと思う。素晴らしいレースだった。でも、こういう決定が出るなかで、このスポーツの人気が高まるだろうか? ファンは僕らがレースをするところを見たがっている。でも、これはレースじゃない」
決勝終了から数時間後、フェラーリは、FIAに対し、ベッテルへのペナルティ裁定に対して控訴を行う意向を示した。しかしベッテルが今回受けたタイムペナルティは控訴の対象にはならないとも言われており、すでにFIAはカナダGP決勝の正式結果を発行済みだ。