投稿日: 2019.06.28 07:00
更新日: 2019.06.27 19:06
更新日: 2019.06.27 19:06
ホンダ浅木泰昭PU開発責任者インタビュー(2):当初は他部門からの助けにスタッフが反発も、「いきなりの改善に雰囲気が一変」
Masahiro Owari
――ほかの部署からサポートを得ることに対して、HRD Sakuraのスタッフからの反発はなかったのですか。
浅木センター長:いい意味でエンジニアというのは、プライドがあります。逆にないようではいけません。だから、自分たちが困っているからといって、ほかの部署の知見を取り入れるにあたって“ちくしょー”と思う気持ちがなかったと言ったら、嘘になります。
私がHRD Sakuraに赴任したとき、ホンダは新しいコンセプトにしたパワーユニットに苦しんでいて、マクラーレンからプレッシャーを受けていました。ホンダのなかにも、ホンダはなぜF1をやっているのか、お金を使ってブランドイメージを落としているだけじゃないかという辛い時期でした。
そこでセンター長が集まる定例会で足りない部分を正直に話し、助けてもらうことにしました。サポートしてもらったら、いきなり正解を出してきたので、われわれHRD Sakuraのスタッフたちの雰囲気も変わりました。
――では、航空エンジン研究開発部門のスタッフの皆さんに、HRD Sakuraのスタッフ方々は感謝しているんですね。
浅木センター長:当然、感謝しています。もし、あのままMGU-Hが壊れ続けていたら、レッドブル・レーシングとも契約できていなかったと思います。
今回は航空エンジン研究開発部門から技術と知見をいただきましたが、今後は人を移動させて経験を積むことで異なる部門で身につけた知見を生かすことも考えています。
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