更新日: 2019.06.30 09:59
レッドブル・ホンダF1密着:渾身アタックでフェルスタッペンがフロントロウ確保。スペック3のターボがレッドブルリンクで追い風に
田辺TDは「これくらいの海抜だと、目に見えて違いが出るほどではない」と言うが、特にレッドブルリンクはコース全長が4.318kmと、3.337kmのモナコGP、4.304kmのメキシコGP、4.309kmのブラジルGPに次いで21戦中4番目に短く、コーナーが10個しかないことから、ラップタイムは21戦中、最速となる。
つまり、ドライバー間のタイム差が接近する傾向にあり、わずかな違いが順位に大きく影響するサーキットだっただけに、効率が良くなったスペック3のターボが、このレッドブルリンクで追い風になったことは間違いない。
もちろん、フェルスタッペンの走りも賞賛に値する。予選の全ラップタイムのベスト区間タイムではフェルスタッペンは、予選を4番手で終えていたバルテリ・ボッタス(メルセデス)のタイムに及ばないはずだったが、フェルスタッペンの区間自己ベストがすべて勝負となるQ3の最後のアタックで叩き出したのに対して、ボッタスは最後のアタックでセクター1で自己ベストよりコンマ2秒ロスしていた。
そのセクター1で最後のアタックでミスしたのが、ピエール・ガスリーだった。
「肝心なところでミスして、自分自身にがっかりしている。ターン1とターン3でミスをして0.3~0.4秒をロスした。あれがなければ5番手になれたと思う」と後悔したガスリーは予選を9番手で終えたが、予選5位のケビン・マグヌッセン(ハース)がギヤボックス交換により、5番手降格となったため、日曜日のレースは8番手からスタートする。予選で味わった悔しさを日曜日のレースで晴らしてもらいたい。