英AUTOSPORTの取材に対し、パーマーは入札を行ったかどうかについて、肯定も否定もしなかった。
「ずっと前から、イギリスGPの開催を含めたシルバーストンの運営には、MSVのサーキット経営に関する知識と組織の安定性が役立つかもしれないと考えていた。したがって、私たちが(買収に)乗り気であることは間違いない」と、パーマーは述べた。
「だが、私たちが参画するのは、そうするのが妥当と思われる場合、つまり商業的に成り立つ場合だけだ。MSVの事業とサーキット運営に関する経験、それも巧みに運営しながら、顧客に高いクオリティを提供していく能力は、多くの人に知られている。公平を期して言えば、シルバーストンは今年のグランプリをとても上手に運営した。多くの努力が払われ、細部まで注意が行き届いた、すばらしいイベントだった」
「ただ、解決すべき問題、つまり現時点で大きな懸念材料となっている部分は、今後そうした高い水準を維持し、さらに改善しながら、現在と同様の採算性を保つにはどうすればよいかだ。MSVであれば、その役目を担うのに適しているとは思う」
BRDCのメンバーは、シルバーストンの売却計画の進展について、今週水曜日に行われる年次総会で説明を受けることになる。
今月初めにシルバーストンは、昨年のグランプリを10年ぶりの黒字とすることに貢献したマネージングディレクター、パトリック・アレンの辞職を発表し、新たに常任マネージメントチームを設けることを明らかにしている。