
週末の3日間を通じて、日曜日が一番暑く、これまで大雨の時しか見たことのなかった簡易テントが、グリッド上に登場してました。直射日光で車体が加熱してしまうのを、少しでも防ぎたいのでしょう。熱田カメラマンが、「まるで町の運動会みたいで、雰囲気ぶち壊し」と、ボヤいてました。

フロントローに到着したフェルスタッペン。絶好のグリッド順とはいえ、この時はまさかメルセデスやフェラーリをぶち抜く速さを発揮するとまでは思わず。報道陣の注目度も、そこまで高くなかったです。

対照的にカメラマンたちが群がってたのが、ポールシッターのシャルル・ルクレール。もう怒号が飛び交って、大変でした。確かにこの時点では、ルクレールが大本命でした。

ただここ数戦のルクレールは、なんか去年までの屈託のなさが消えてしまってる印象です。こんな眉間にしわを寄せる表情、今までしたことなかったんですけどね。フェラーリドライバーであることの重圧と、思うように結果が出ないことの焦りが、かなりのストレスになってるのかも。
そしてレースは、フェルスタッペンが神がかりドライブで優勝を勝ち取りました。レッドブル・ホンダファンならずとも、十分に堪能できた内容だったと思います。これこそF1というレースでした。

レッドブルの総帥ディートリヒ・マテシッツも、実に満足そう。

そしてトロロッソのフランツ・トスト代表は、自チームがノーポイントに終わったことなどまったく意に介してないかのように、ホンダのモーターホームにやって来て、倉石副社長などなどホンダの首脳陣に祝福を述べてました。まるで日本のサラリーマンのようなこの気遣いには、頭が下がります……。

一方、マクラーレンのランド・ノリスも抜きあぐね、7位に終わったピエール・ガスリーは、モーターホームの奥の方でじっと唇を噛みしめてました。果たして復活はあるのか。苦しい状況は、当分続きそうです。