☆☆☆ アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
予選9番手/決勝12位

今シーズンでもっとも難しい、試練のレースだった。“パワーユニットの高電圧(異常値)”症状が起き、13周目にミディアムタイヤに換えてからピットインができず、そのまま走り続けるしかない危機にさらされた(ピットインしてタイヤ交換するとメカニックたちが感電する恐れあり)。
そのまま39周をカバーするのはタイヤ摩耗の限界点に近く、入賞圏内にいながら最終盤に次々抜かれた。どんなに悔しかったことだろう。タイ国籍でもイギリスは準・母国GPだっただけに……。
☆☆☆ キミ・ライコネン(アルファロメオ)
予選12番手/決勝8位

みるからにストレートが遅い今回のアルファロメオC38。しかしコーナーではなんとかできる。そう察知したベテランは“メリハリ”が効いたドライビングでワンストップ作戦に没頭。いつのまにかの8位ではない、ベテランらしい3戦連続の技あり入賞だ。
☆☆☆ カルロス・サインツJr.(マクラーレン)
予選13番手/決勝6位

復興への階段を速足で上りだしたマクラーレン。どんどん投入されるアップデートを試し、評価を下す彼の判断力がマクラーレンMCL34を軌道に乗せている。まさに“走るエンジニア”だ。2018年のコンストラクターズランキングは6位=62点。現在第10戦時点でランキング4位=60点。後半戦のマクラーレンはどこまで伸ばせるか。
☆☆☆ バルテリ・ボッタス(メルセデス)
予選PP/決勝2位

1000分の6秒差でハミルトン5年連続PPを阻んだラップ、ぎりぎりまでマゴッツ~ベケッツ~チャペルを攻めた結果だ。ルイス・ハミルトンに対抗したアタックは素晴らしかった。だが結果としてセーフティカーがらみの戦略面で太刀打ちできなくなり、今季10戦で5度目の2位に。スタート後、引くことなくメルセデス勢の迫真バトルを見せたのは敢闘賞に充分に値する。