これほど激しい言葉からは、グロージャンとマグヌッセンがチームオーダーを守れないという今の状況を止めるために、シュタイナーがどちらかひとり、あるいはふたりを2020年にチームから外すという最後のステップに踏み切る可能性も感じられる。
その可能性について問われたシュタイナーは、「私の権限については分かっていると思う。私には多くのことができるが、今はまだどうするか分からない」と語った。
「来年に向けてどうするのかについては、(サマー)ブレイクの後に決定する。ブレイクが終われば、ドライバーに関するすべてが決まっているはずだ」
「スパ・フランコルシャンで、皆さんが全員集まってドライバーに関する我々の決定を聞いてくるだろう。そのとき私は、『ほぼ決まっている。あと少し段階を経たうえで話すつもりだ』と言うはずだ」

イギリスGPの予選で、ハースは苦しい戦いを強いられ、マシンに開幕戦仕様の空力コンポーネントを積んだグロージャンが14番スタートとなり、さらにマグヌッセンがそのすぐ後ろの16番グリッドに並んだ。
だがシュタイナーは、決勝レースでふたりがリタイアさえしなければ、ともに順位を上げるチャンスがあったはずだと考えている。
「金曜日(のフリー走行で)は、ロングランのタイムは非常によかった。比べてみれば分かる」
「それが決勝でも続けば、100%とは断言できないまでも、良いレースができる可能性は高かったはずだ。それがターン5でふいになってしまった」
2019年シーズンのハースは、直近4レースで連続してポイントを獲得していない。現在コンストラクターズ選手権ではトロロッソとウイリアムズにはさまれて、ランキング9位と低迷している。
9位という現状についてシュタイナーは、「今のポジションはチームの実力を反映していないと思っている」と語った。
「浮き沈みの激しいシーズンを送っている。良いレースができたかと思えば、次に何らかの形で悪い戦いをしてしまう。非常に苛だたしい状況だ」