
マシンも、125周年記念のホワイトアロー仕様。初期のメルセデスはドイツのナショナルカラーの白に塗ってたのが、重量オーバーのために塗装を剥がしてアルミボディむき出しで走ったら、圧勝した。それ以降、シルバーアローになったというお話です。ということは今週末のメルセデスは、いつもより重いのか(なんちって)。

モーターホーム前には、メルセデスの歴代チャンピオンたちを顕彰するシールが貼ってありました。このカラッチオーラの次がファンジオは大戦を挟んで20年近くのブランクがあり、さらにその次のニコ・ロズベルグまでは、実に60年も待たなければなりませんでした。レースファンなら誰でも知ってる「ルマンの悲劇」を引き起こした責任から、メルセデスが全モータースポーツ活動から撤退してしまったからですね。125年もやってると、まさに歴史に翻弄され続けたことがよくわかります。
そんな酷暑の中、ドライバーたちが木曜日恒例のコース下見をしてました。

時間は正午頃。日なたの路面温度は軽く50℃を超えてたと思うんですが、ドライバーたちは意外に平気な顔で、セバスチャン・ベッテルとかは水も持たずに1周歩いてました。

しっかり鍛え上げてて体脂肪率が低い分、これぐらいの暑さは何でもないんですよね。
そんな中、日本で活躍中の山本尚貴選手にもバッタリ遭遇しました。

ホンダのエンジニアとちょうどコース下見から戻って来たところで、やはり炎天下のコースを1周してきたようには全然見えない、余裕の表情でした。
ん?もしかしてホッケンハイムかハンガロリンクで、FP1に出場する?なんて先走ってしまいましたが、まったくそういう話ではなく。

翌日、ホンダの山本雅史マネージングディレクターといっしょのダブル山本状態で、今回の訪問目的、その前にファクトリーで体験してきたこと、そして今後どうして行くのかなどなど、みっちり語ってもらいました(別項のインタビュー記事をお読み下さいませ)。

山本選手のF1挑戦に関しては、30歳超という年齢問題は確かに避けて通れないでしょう。でも今回改めて彼の人間として十分に成熟した佇まいと頭の良さ、そして衰えない情熱に触れて、若ければいいってもんじゃないとつくづく思いましたね。