更新日: 2019.07.30 12:51
カオス渦巻くレースを制したフェルスタッペン。ホンダF1による2チーム揃っての表彰台は1988年以来の戦果【今宮純のドイツGP分析】
ホンダ陣営は第9戦オーストリアGPで事前に『高温・高地チューニング』を徹底したように、今回は『雨天ドライバビリティ・キャリブレーション』を入念に行った。
レースに戻る。最終盤60周を過ぎる時点でホンダ勢4台が『首位フェルスタッペン-2番手クビアト-6番手アレクサンダー・アルボン-7番手ピエール・ガスリー』で占めていた。
ホンダ田辺豊治F1テクニカルディレクターが口癖のように言う“4台全車完走入賞”は目前だった。結果的にクビアトは猛追したセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)に2位を譲り、ガスリーはアルボンと接触してリタイア。『優勝-3位-6位』で終わる。
1992年ハンガリーGPで1位アイルトン・セナ、3位ゲルハルト・ベルガー(※2位はナイジェル・マンセル/ウイリアムズ・ルノー)以来の<表彰台1-3>だ。
2チーム揃っての表彰台は1988年オーストラリアGP、マクラーレン・ホンダ勢が1位アラン・プロストと2位セナ、そしてロータス・ホンダのネルソン・ピケが3位で、パワード・バイ・ホンダによる戦果だ。
トロロッソとホンダがタッグを組んで1年半、32戦目の快挙に、田辺TDはじめ担当スタッフ達は2戦前のオーストリアGP1勝目と同じかそれ以上に感激した。
彼らには2008年イタリアGPでベッテルが“101人目ウイナー”となって以来の表彰台。今年復帰したクビアト自身は2015年ハンガリーGPの2位から4年が経つ。
快走するクビアトとアルボンを見ていて気付いた。08年ベッテルPPウインも雨がらみコンディション、チームは明らかにウエット・セッティングにフォーカスし、彼らは勝機を狙いつかみとった。