――今日のようなレースは、そのクレイジーさにおいて、あなたの中では何番目に入りますか?
フェルスタッペン:2016年のブラジルも、相当のものだった。フルウエットタイヤとインターメディエイトを、数え切れないくらい履き替えてね。でも今回のように、スリックタイヤはほとんど履かなかったはず。いずれにしても今日のレースは、もっともクレイジーなグランプリのひとつだね。

――今日のトップ3ドライバーはいずれも、ヘルムート・マルコ博士に見出されてF1デビューを果たしました。あなたにとってマルコ博士とは、どんな存在ですか。
フェルスタッペン:ヘルムートはまだものすごく若かった僕を、トロロッソからF1デビューさせるというギャンブルをしてくれた。あの決断がなければ、今の僕はなかったかもしれない。
何よりヘルムートは真のレーサーで、あれだけの高齢なのにいまだにサーキットで起きていることを鋭く観察し続けてる。僕たちドライバーは、いい仕事をするときもあれば、ミスを犯すこともある。
そしてミスを犯したとき正直にそう言わずに、変な言い訳をすることをヘルムートは何より嫌うんだ。僕の場合、父がまさにそうだったから、というかもしかしたらヘルムートよりひどかったから(笑)、そういうやり方には最初から抵抗がなかった。
ヘルムートのような存在がチーム内で重要な役割を果たしてるのは、とてもいいことだ。僕にとってはいまだにものすごく重要な存在だし、これからもできるだけ長くいっしょにいて、たくさんの経験を共有できたらと思っているよ。まだまだ、お楽しみはこれからだよ。
