更新日: 2019.08.05 12:10
ピレリ「ハミルトンのピットストップを決断したメルセデスの戦略が勝利を導いた」
2019 ハンガリーグランプリ 決勝
2019年8月4日、ブダペスト
メルセデスのルイス・ハミルトンが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンとの劇的な接戦の末、残り4周時点でトップに立ち、ハンガリーグランプリを制しました。
ハミルトンは、終盤に2回目のピットストップを行い、フレッシュなP Zeroイエロー・ミディアムタイヤのアドバンテージを活かしました。
3番グリッドからスタートしたハミルトンは、2回目のピットストップ後、初のポールシッターとなったフェルスタッペンを猛追し、素晴らしいフィニッシュを演出しました。
■キーポイント
・フェルスタッペンとハミルトンは、ともにミディアムからハードと繋ぐ1ストップ戦略でレースを進めていました。ハミルトンは、フェルスタッペンよりも6周遅く1回目のピットストップを行いました。その後、フェルスタッペンを抜けなかったハミルトンは、ミディアムへ交換する2回目のピットストップを行う戦略を採りました。この戦略がハミルトンを勝利へと導きました。
・ハミルトンにオーバーテイクされたフェルスタッペンは、ソフトタイヤへ交換する2回目のピットストップを行い、ソフトタイヤでファステストラップポイントを獲得しました。
・フェルスタッペンとハミルトンは、スタートから素晴らしいペースで走行し、ともに順位を3位以下に落とすことなく、1回目のピットストップを行いました。2019年のファステストラップは、2018年のタイムを3秒以上更新しました。
・フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、長いオープニングスティントをミディアムで、短いファイナルスティントをソフトで走行する戦略で3位を獲得しました。
・スターティンググリッドの上位6名がミディアムタイヤでスタートしました。ソフトタイヤでスタートしたドライバー中の最上位は、7番グリッドからスタートしたマクラーレンのカルロス・サインツでした。サインツは、ソフトからハードへ繋ぐ1ストップ戦略で5位を獲得しました。
・トップ5で5種類の異なる戦略が見られるなど、全体的に広範囲に渡る戦略が展開されました。
各コンパウンドのパフォーマンス
・ハード C2:レースを通して最も多く使用され、大半のドライバーが採用した1ストップ戦略の鍵となりました。トップ6中でベッテルのみが、ハードタイヤを使用しませんでした。
・ミディアム C3:ミディアムもハンガリーグランプリの鍵となりました。マクラーレンの両ドライバーとルノーのダニエル・リカルドのみが、ミディアムを使用しませんでした。
・ソフト C4:マクラーレンの2台による長いオープニングスティント、表彰台獲得の鍵となったベッテルのファイナルスティントなどで使用されました。
ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「広範囲に渡る戦略が展開され、ファイナルラップまで目の離せない本当にエキサイティングなグランプリでした。ハミルトンとフェルスタッペンともに1ストッパーが確実と思われたなか、ハミルトンの2回目のピットストップを決断したメルセデスの戦略が勝利を導きました」
「昨日までの雨混じりの天候後、今日の決勝は気温の高いドライコンディション下で行われました。どのチームも、同様のコンディション下でのタイヤに関するロングランデータを取得できていなかったことが、予測不可能なレース結果に繋がりました」
「そのようななか、全3種類のコンパウンドは、厳しい状況に非常に良く対応し、魅力的なレース展開に貢献していたと思います」