■レッドブル・ホンダ:アルボンがパフォーマンス不足の場合、難しい選択に
このチームのラインアップが来年どうなるのかは非常に興味深い。マックス・フェルスタッペンは早期にレッドブルを離れるための条件をいくつか契約に盛り込んでいるが、最近のリザルトを見る限り、彼が動く可能性はほぼないだろう。フェルスタッペンは前半戦で2勝を挙げ、ドライバーズ選手権3位につけている。レッドブルとホンダの新たなコラボレーションはうまくいっており、これから大きな成功を収めるかもしれない。彼が離脱する理由はないといっていい。

一方、チームメイトについては予測するのが非常に難しい。サマーブレイク中に昇格されたアレクサンダー・アルボンが、後半戦で優れたパフォーマンスを発揮するなら、2020年も残留してフェルスタッペンと組む可能性が高い。彼のシートを奪うためには、ピエール・ガスリーにしろダニール・クビアトにしろ、トロロッソで相当優れた成績を挙げる必要があるだろう。

だがもし、アルボンのパフォーマンスが期待外れだった場合どうなるか。シーズン前半に、レッドブルはニコ・ヒュルケンベルグとコンタクトを取ったと報じられ、両陣営はすぐさまそれを否定した。しかし私は複数の情報源から、実際に接触があったと聞いている。レッドブルは基本的には傘下のドライバーを選び、外部から連れてくることはほぼない。だがレッドブル首脳陣がアルボン、ガスリー、クビアトの誰にも満足できなかった場合、ヒュルケンベルグあるいは他の外部のドライバーを1年だけ乗せて、翌年に向けて次の候補を探す可能性がないとはいえない。

■著者:クリス・メッドランド。イギリス出身のF1ジャーナリスト。ESPN、Crash.net、F1iなどを経て、現在RACERと契約。BBCやSky Sports、formula1.comなどの仕事も行っている