ハミルトンは、フェラーリが今では将来に向けてルクレールだけを当てにしているように感じているという。
「彼のチームメイトは上り調子だ。かなり高い地位にある人たちが『セブは見限られた。彼は終わりだ』と言っている。そういう人たちと話をしたことがある」
「セブはフェラーリではナンバーワンドライバーで、常にチームに優先される立場だったが、(フェラーリでは)今ではすべてがひとりに託されているようだ」
「今ではシャルルがすべてで、彼らは彼に将来を賭けているように見える。今後1年くらいで状況が展開し、そのことが本当だということが分かるようになると思う」

ハミルトンは、シンガポールGPでベッテルが表彰台の最上段に上ったことを、メルセデスにとって不都合なことではあるが、うれしく思ったという。またハミルトンは、フェラーリSF90の成功にベッテルが大きく貢献してきたことを強調した。
「ドライバーの影響を決して過小評価すべきではないと思う」と32歳のハミルトンは語った。
「あのマシンは何年かかけて開発されているが、開発にシャルルは関係していない。それはチームとともにすべてセブがやった仕事だ」
「だから(シンガポールで)彼が優勝したのを見て、僕は自分は勝てなかったけれど、それでも本当に良い気分だった。なぜなら、実際に優秀で献身的な人間に良いことが起きて、報われたからだ」