
いっぽうのフェラーリとしては東西ストレート・エリアでどれだけ“セーブタイム“を見いだせるか。それはスプーンとシケイン出口のシャシー・トラクションにかかってくる。ロシアGP決勝では最終セクションで高められず、ルクレールの加速力ではメルセデス相手に逆転できず3位だった。PUアドバンテージを最大活用するにはフェラーリSF90のセットアップがポイント、それがしっかりできるかどうか……。
ベッテル対ルクレール、信頼関係などよりふたりの鈴鹿セットアップが気になる。ここで勝ちも負けも知っているベッテルは2年目新鋭シャルルよりはるかに知見も知識が豊富。オーバードライブを戒めねばここは、モナコみたいにコース脇に刺さることになる。ザウバーで昨年健闘したルクレールだが4勝経験あるベッテルとの“対決”は、メルセデスふたりのそれよりはるかに興味がある。個人タイトルには無縁なふたり、この鈴鹿で速さ比べだ。
おそらく日曜・決勝には久々に10万人以上が詰めかけるだろう。レッドブル・ホンダとフェルスタッペンへの期待度が、マクラーレン・ホンダとアロンソのころとは違うからだ。