中団グループで戦うポテンシャルは十分。必要なのは“仕上げ”の部分/トロロッソ・ホンダF1コラム
ペレスは最後にタイヤがタレてペースを落とし、防戦一方の状態。ターン12で抜いたはずがターン13で再びインに飛び込まれ、その際に軽く接触した。フロントウイングを踏まれただけのようにも見えたが、ガスリーはすぐさまマシン挙動の異変を訴え、一度ピットインしてタイヤを換えて再度コースに戻ってみたものの違和感は拭えず、リタイアを余儀なくされた。
「56周レースの53周目までポイント圏内を走っていて、前のマクラーレンと同等のペースで走っていたんだ。これは僕らにとって驚きだったよ。でも残り3周でセルジオ(・ペレス)トのバトルになってターン13で交錯して接触した。それで右フロントサスペンションが壊れてリタイアすることになってしまった。とても残念だよ」
結果はチームとしてもノーポイントで、2台揃って抜けたはずのペレスが生き残って1ポイントを獲得したため、コンストラクターズランキング6位の座を1点差で奪われた。
今のトロロッソに足りないとすれば、レースの戦略とバトルをきちんと仕上げて確実にポイントを持ち帰る“仕上げ”の部分だ。
メキシコGPしかり、アメリカGPしかり、マクラーレンと中団グループ最上位を争うほどのポテンシャルで絶好のチャンスであったにもかかわらず、レースの流れを組み立て切れずに獲れたはずのポイントを失っている。
「1点か2点は獲れたはずのレースだったし、毎戦ポイント圏内で争えているということ自体はポジティブなことだよ。それが残りのブラジルとアブダビでも僕らのターゲットになる」
失敗から学び、成長し、残る2戦できちんと獲れるだけのポイントを持ち帰ることが今のトロロッソに求められている。