
アメリカGP初日のフリー走行2回目に投入されたハースの新型フロントウイングは、フェラーリやマクラーレンがスペインGP以来採用しているものと類似した形状であることがおわかりだろう。しかしハースは二日目以降は、再び旧型に戻している。
「あくまで車体の理解を深めるものだった。アップデートというより、来季に向けての準備だよ」と、ギュンター・シュタイナー代表は説明する。
「フロントウイングの形状変更は、それより後ろに大きな影響を与える。今回新たなウイングを試してみて、われわれがいかに誤った方向に進んでいたかがよくわかった」
「ただしそれ以外の部分では、それほど間違っていたわけじゃない。少なくとも何度かQ3に進んだほどの速さは、持っていたわけだからね」
フロントウイングのコンセプトがまったく違うメルセデスとフェラーリが同じように速いのを見ても、どちらのフロントウイングの形状が正解というものではない。要は全体のマシンコンセプトの、統一性ということである。他チームも2019年シーズンのフロントウイングに関しては、試行錯誤を繰り返してきた。マクラーレンはスペインGPでコンセプトを変更し、レーシングポイントとウィリアムズは両者の折衷案ともいうべきものである。
